今回は「クーンクーンと鼻にかかった細い声で鳴く犬ってどんな気持ち?」というギモンにお答えします♪
犬はさまざまな吠え方、鳴き方でたくさんの気持ちを表現しています。
愛犬が「クーンクーン」と鳴いていると、ついつい抱きしめたくなりますよね。
でも、どういうときにこのような鳴き方をするのでしょうか?
実はこの鳴き方には、似たようなニュアンスの3つの意味が隠されています。
愛犬が鳴いた場面を思い出しながら答え合わせをしてみてください♪
また、私たちが犬の悲しげな鳴き声につい反応してしまうのはなぜなのか?
その理由についてもあわせて解説します。
Contents
「クーンクーン」と鼻にかかったような細い声で鳴くのは
① 寂しくて不安なとき
さみしいよ〜
「クーンクーン」と鼻にかかったような細い声で鳴くのは 寂しくて不安なときです。
元々は母犬に甘えるパピーの鳴き方ですが、 成犬になった犬でもこうした声を発して甘えることがよくあります。
顔の表情もなんだか悲しそうで、必死に何かを訴えかけるような瞳で見てくるでしょう。
トリミングサロンやペットホテルに預けるときの別れ際、こんなふうに鳴かれてしまったら愛犬と離れるのが惜しくなってしまいますよね。
② 自分の感情をコントロールしようと葛藤しているときも
なんでよっ
また、最初は寂しいときの声で「クーンクーン」と控えめに鳴いていたのに、 だんだんとソワソワし始めて、最終的に堪えきれなくなって「ワンッ」と吠えてしまうような場面。
こんなときは、 自分の感情をコントロールしようと葛藤しています。
「我慢しなくちゃ…。」「なんでよっ」といろんな感情が溢れ出しているのでしょう。
③ 諦めるときも
つまんないなぁ
また、「ワンワンワン」と大きな声で要求吠えし続けているのを飼い主さんがずっと無視していると、 「クーン…」と悲しげな声を出して、そのまま鳴き止むことがあります。
これは、「いくら吠えても相手にしてもらえないんだ」「ケージからだしてもらえないだ」と悟って、諦めがついたときの最後のひと声です。
さっきまであんなに吠えていたのに、諦めた途端おもちゃでひとり遊びをはじめたり、眠りについたりするものです。
犬の悲しげな鳴き声につい反応してしまうのはなぜ?
「クーンクーン」といかにも悲しげな犬の鳴き声を聞いたらつい反応してしまう、という人も多いのではないでしょうか。
実は、これには理由があるそうです。
鳴き声にまつわる実験
カナダの農場で哺乳動物の鳴き声にまつわる興味深い実験が行われました。
その実験を行なったのは、ウィニペグ大学のリングル(Susan Lingle)と、ミッドウェスタン大学のリーデ(Tobias Riede)という生物学者。
彼らは、農場でシカの母親に、ヒト、イヌ、ネコ、コウモリ、オットセイ、アシカなど様々な哺乳動物の子の鳴き声(録音したもの)を聞かせました。
実験結果からわかること
その結果、シカの母親は、 基本周波数がシカの子と似ている動物の鳴き声には強く反応を示し、我が子を探すようなしぐさを見せました。
反応を示した動物のひとつは「オットセイ」ですが、生息地が違うためシカの母親がその鳴き声を知っているはずはありません。
ここから、母親の反応を引き起こす 哺乳動物の子の鳴き声というのは、たとえ種が違っていても共通の特徴を持っているということがわかりました。
私たちが「クーンクーン」という犬の鳴き声を聞いてつい反応してしまうのも納得です。
「我が子を守らなければ」と思わせる、動物に備わった機能が犬と人との間にも働いているのでしょう。
参考:日経サイエンス
原著論文:http://www.jstor.org/stable/full/10.1086/677677
ちなみに…
ちなみに、犬と猫を比較すると、犬の方が人に悲しみを伝えるのが得意なようです。
被験者500人以上を対象に、犬と猫の鳴き声を聞き比べて悲しみの度合いを評価してもらったところ、多くの人が「猫よりも犬の方が強く悲しんでいる」と感じたそうです。
犬と暮らして1万2000年、それに対して猫は9500年ですから、犬は人との関わりの歴史が長い分、より深い絆で結ばれているかのかもしれません。
さいごに
今回は「クーンクーンと鼻にかかった細い声で鳴く犬ってどんな気持ち?」というギモンにお答えしました♪
犬はこの他にもさまざまな鳴き声で、たくさんの気持ちを表します。
鳴き声のパターンを学んで、愛犬と上手にコミュニケーションをとりましょう♪
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