今回は、「犬が問題行動を起こした時の対処方法」についてお話します。
人の手を噛む、ドアホンが鳴った時に吠えるなど、「犬の問題行動に悩まされている」という方はぜひ参考にしてみてください!
Contents
犬の問題行動を対処する前に
本題に入る前に、まずして欲しいことがあります。
※以下2点、重要ですのでご確認ください!
- 問題行動を起こす原因を解明する
- 問題行動を対処する時のポイントをおさえる
① 問題行動を起こす原因を解明する
愛犬が問題行動を起こした時にまず飼い主さんがすべきことは、「犬がその行動を取る理由は何か?」原因を解明することです。
原因が分かればおのずと適切な対処方法が見つかりますが、分からないままではいつまで経っても解決できません。
「原因解明プロセス」については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
原因なんてまったく見当もつかないのですが・・・!
という方に向けて解説していますので、知りたい方はぜひご確認ください。
② 問題行動を対処する時のポイントをおさえる
犬が問題行動を起こしたら、以下のことを最初に思い出しましょう。
犬は生まれ持った本能や習性に従って行動しているのであって、必ずしも悪気があって問題行動を起こしているわけではないということ!
※詳しい説明は省きますが、これは問題行動の原因を解明していくとわかることです。
ここから考えて、飼い主さんにとって都合の悪い行動に対しては、なるべく叱ったり直接的に罰を与えない方法で対処するのが賢明です。
とくに「問題行動を対処する時のポイント」として次の3つはおさえておきましょう!
- できるだけ失敗させないこと
- 言葉だけで教えようとしないこと
- 叱らないこと(体罰は問題外)
犬が問題行動を起こした時の対処方法を5つ紹介!
さて、原因解明をして対処する時のポイントをおさえたら、いよいよ次の5つのいずれかの方法で対処していきます。
- 基本のしつけで信頼関係を築く
- 環境&健康チェックをする
- 徹底的に無視をする
- 天罰を与える
- ※叱らずにやめさせる方法を考える
例を挙げながら詳しくご紹介しますのでぜひ参考にしてみてくださいね♪
① 基本のしつけで信頼関係を築く
対処方法の1つめは、「基本のしつけで信頼関係を築く」です。
問題行動を起こす犬は、「基本のしつけ」ができていないケースが多いです。
「基本のしつけ」とは、ハウストレーニングやアイコンタクトなどのしつけで、信頼関係・主従関係を築くものです。
※詳しくはこちらの記事で解説しています。
犬はもともと群れで生活し、リーダーに従って行動していました。
人の世界でもうまく信頼関係を築き、家族が頼れるリーダーとなって愛犬を安心させてあげれば、恐怖心や警戒心、縄張り意識などからくる問題行動は自然に減っていくのです。
例:来客に吠える
【原因】
来客に対して犬が吠えるのは、飼い主さんがリーダーになっていないから。
ボクがリーダーだぞ。縄張りを守らなきゃ!
【対処方法】
「基本のしつけ」からやり直し、主従関係を教えましょう。
放し飼いにしていると家全体を縄張りとして守ろうとするので、トイレの失敗(マーキングするため)や無駄吠えが起きやすくなります。
問題行動を起こす犬の場合は、まずは放し飼いをやめ、ハウストレーニングをして犬に諦めることを学習させることが大切です。
② 環境&健康チェックをする
対処方法の2つめは、「環境&健康チェックをする」です。
犬の問題行動には、トイレやハウスの場所など、「環境の見直し」によって対処できるものも数多くあります。
ですので「物理的に、その行動がとれないよう工夫できないか」を考えるのも1つの手ということになります。
また、粗相などは「体調が原因」の場合もありますので、念のため健康チェックを行い必要に応じて病院へ行きましょう。
例:窓の外の通行人に吠える
【原因】
通行人に吠えるのは、家を縄張りとして守ろうとしているから。
ボクたちの縄張りに近づくのは許さないぞ!
【対処方法】
外の様子が見えない場所にサークルを置く、カーテンをやめてブラインドにするなど、環境を変えてみましょう。
放し飼いの場合は、ハウスに入れて縄張り意識を持たせないようにしましょう。
③ 徹底的に無視をする
対処方法の3つめは、「徹底的に無視をする」です。
問題行動をやめさせるのに最も効果的な方法の1つが「徹底的に無視すること」です。
かつて群れで暮らしていた犬にとって、「構ってもらえない」というのはとても辛いことだからです。
いくら吠えてもいいことが起こらない…。無意味だわん…。
例えば要求吠えをする場合、いくら吠えても無視されて望みが叶わないことがわかれば、犬は諦めて静かになるでしょう。
無視するときは、犬のことを見ないようにするのがポイントです。
ただしこの方法は根気が必要で、すぐにやめさせたい時には適していません。
例:ハウスに入れると吠える
ご飯・散歩の時間に吠える
【原因】
ハウスに入れると吠えたり、ご飯・散歩の時間に吠えるのは「自分の思い通りにしたい」という思いからくる要求吠え。
ここから出してよ!
ご飯ちょうだいよ!
【対処方法】
要求吠えは徹底的に無視し、吠えても無駄であることを学ばせましょう。
ハウスから出したりご飯を与えたりするのは、犬が落ち着いている時です。
④ 天罰を与える
対処方法の3つめは、「天罰を与える」です。
すぐにやめさせる必要がある問題行動には、「天罰方式」が効果的です。
問題行動をすると犬にとって嫌なことが起こるように天罰を与えましょう。
音が鳴るものを投げるなど、方法は色々とあります。
天罰はあくまでも天罰ですので、人の仕業だとバレないようにするのがポイントです。
例:ドアホンや電話の音に吠える
【原因】
ドアホンや電話の音に吠えるのは、恐怖心・警戒心からの場合と、単純に音に反応しているだけの場合がある。
誰か来たぞ!なんの音かな?
【対処方法】
すぐやめるのであれば問題ありません。
いつまでも吠え続けてしまうのであれば、天罰方式でやめさせましょう。
⑤ ※叱らずやめさせる方法を考える
①〜④の方法でダメなら、「叱らずにやめさせられる他の方法」を考えます。
このとき、以下のポイントは必ずおさえるようにしてくださいね。
- できるだけ失敗させないこと
- 言葉だけで教えようとしないこと
- 叱らないこと(体罰は問題外)
例:窓の外の通行人に吠える
【原因】
通行人に吠えるのは、家を縄張りとして守ろうとしているから。
ボクたちの縄張りに近づくのは許さないぞ!
【対処方法】
- 「吠える」と「かじる」は同時にできないので、通行人に向かって吠え始めたら犬を呼び、おもちゃをかじらせます。
- ①を繰り返し行い、通行人をみたらおもちゃを取りに行く習性をつけます。犬がおもちゃを持ってきたら一緒に遊びましょう。
- 通行人に対して吠えるのはOKとし、3回吠えたら戻ることを教えましょう。
犬が問題行動を起こさないように普段から心がけること
そもそも犬が問題行動を起こさないようにするのが理想ですので、以下の2つは普段から心がけてみてください。
- 良い行動にはご褒美を与える
- ストレスを取り除いてあげる
良い行動にはご褒美を!
以上の方法を試していくと、犬はだんだんと望ましい行動を覚えていきます。
ドアホンに反応して吠えなかった時など、望ましい行動をしたら沢山褒めてご褒美を与えましょう。
日々の繰り返しで、良い行動を徐々に身につけさせていくことが大切です。
「この行動をすれば良いことが起こる!」と犬に学習させるのがポイントです。
ストレスを取り除いてあげて!
犬の持つ欲求を満たしてあげたり、健康管理や生活環境の見直しをすることでストレスを取り除いてあげることも大切です。
日頃からストレスのかからない生活を心がければ、問題行動を起こすことも少なくなるものです。
さいごに
今回は、「犬が問題行動を起こした時の対処方法」についてお話しました。
愛犬が問題行動を起こしたら、今回ご紹介した対処方法をぜひ試してみてくださいね。
- 基本のしつけで信頼関係を築く
- 環境&健康チェックをする
- 徹底的に無視をする
- 天罰を与える
- ※叱らずにやめさせる方法を考える
原因解明が難しい時や、対処方法が分からない時はプロに相談しましょう。
特に攻撃性のある問題行動は大きな事故の心配もあるので、必ず相談すべきです。